アサクサは、メタヘイブンの日本初の個展「Holding the Storm/嵐を抱えて」を、2023年12月22日（金）より開催いたします。

メタヘイブンは、ヴィンカ・クルック（1980年ライデン生まれ）とダニエル・ファン・デル・ヴェルデン（1971年ロッテルダム生まれ）によってアムステルダムで2007年に結成されたコレクティブです。結成以来、インターネット時代におけるグラフィックデザインを主軸に、アート、デザイン、文学、シネマ、ファッションの領域で活動してきました。メディア表象と地政学を戦略的デザインとして昇華させ、言語の美学領域に大胆に斬りこむ批判精神はさることながら、SFフィクション、アニメ、児童書など多岐にわたるイメージ、そしてテキストが織り込まれた詩的で物語性のある表現や哲学的な問いかけは、メタヘイブンの存在を唯一無二なものとしてきました。

「Holding the Storm/嵐を抱えて」展では、同時代社会への応答としてASAKUSAのスペースのために制作された新作インスタレーション《嵐を抱えて》（2023）に加え、現実や架空の存在に対する言語表現の特異さを、子どもを取り巻くケアの視点から描いた映像作品《カオス理論》（2021）、そして映像作品と関連する《Arrows》 (2020), 《Blossoms》 (2021), 《Secrets》 (2021)、《Swans》（2023）や《Bus Seats》（2023）などのテキスタイルシリーズを合わせて展示します。12月22日（金）16時からのオープニングは、作家も在廊しますので、ぜひ足をお運びください。


メタヘイブンは、グラフィックアーティストのヴィンカ・クルック（1980年ライデン生まれ）とダニエル・ファン・デル・ヴェルデン（1971年ロッテルダム生まれ）によって2007年に結成されたアムステルダムを拠点に活動するアーティストコレクティブ。グラフィック・デザインを軸としながら、映画制作、執筆、デザインなど多岐にわたる領域で活動する。主な映像作品に《Capture》（2022）、《Chaos Theory》（2021）、《Hometown》（2018）、《Information Skies》（2016）、《The Sprawl（プロパガンダについてのプロパガンダ）》（2015）など。近著に、映画についての長編エッセイ『デジタル・タルコフスキー』（2018年）や《Uncorporate Identity》（2010）など。
主な個展としては、ニューヨークのMoMA PS1（2013年）、ムンバイアートルーム（2016）、ICAロンドン、アムステルダム市立美術館（共に2018）、アテネ・ステート・オブ・コンセプト（2021）など。グループ展としては、ワルシャワ近代美術館（2014）、光州ビエンナーレ（2016）、シャルジャ・ビエンナーレ（2017）、バンコクGhost:2561（2018）など国際展に多数参加。作品はロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館、アムステルダム私立美術館、アントワープ現代美術館等に所蔵され、コブラ現代美術館のアーティスト賞（2013）、ヨーロッパ・フィルム・アワード、ロッテルダム国際映画祭、コペンハーゲン国際映画祭など複数の映画祭でノミネートされている。なお、本展の一部は、ビルバオ・グッゲンハイム美術館での個展（2024）に展示予定。デザイン・アカデミー・アイントホーフェンのジオ・デザイン修士プログラム部門長、オランダ国立芸術アカデミーの芸術顧問、ロサンゼルスのアンティキティラ(Antikythera)の特別研究員も務める。