アサクサは、浅草地区の近隣住人と国内外から訪れる観光客を招き、現代アートによる知と権力への批判について考察する上映祭『(それほどまでには)統治されないための芸術』を開催いたします。
作品制作と批評の包括的なプログラムとして構成される本プログラムでは、アサクサの招聘により来日したアーティストの作品制作プロジェクトが合わせて紹介されます。環境問題に対する危機感さえもが、グローバルガバナンスの経済戦略のうちに管理されていることを指摘するジョシュア・オコン (1970年、メキシコシティ)は、東京湾に浮かぶ広大な埋立地の大自然を映し出すネーチャードキュメンタリーを制作。ドイツ民謡でクリスマスキャロルとしても耳馴染みのある《もみの木の歌》が、時代の変遷と共に《赤旗の歌》へ変わり、世界に伝播し、受容された過程を調査する ミヌク・イム (1968年、大田広域市)は、皇居周辺において、時代の不協和音と思想の「亡霊」を結びつけるパフォーマンスを実施します。また、大衆映画に埋め込まれたジェンダー、民族、文化的コードを撹拌するパフォーマティブな作品で知られるミン・ウォン (1971、シンガポール生まれ)は、新作制作に向け、日活ロマンポルノ(1971-1988)に関する調査のために来日し、9月22日に実施されるアーティストトークのゲストとして、イム氏とともに登壇します。
また、特設会場にて開催される本イベントと並行し、アサクサ(台東区西浅草1-6-16)では、ジェイコルビ・サッターホワイト(1986年、サウス・カロライナ州コロンビア)の個展『ジェイコルビ・サッターホワイト&男色:イロモノボンデージ』を開催中です。抑圧した意識を解き放つ過剰なまでのデジタルシュールレアリスム——精神分裂病の母親によって残された幾千のドローイングや奇怪なテキスト、謎めいた家庭用品や華美な製品の数々を投影し、浮遊した建築物やゲイクラブで戯れる人々や自らのパフォーマンスなど、現実と幻視のコラージュがユートピア空間を創造しています。また、サッターホワイトの作品への参照点として、中世僧院における僧侶と稚児の交わりを記した鎌倉時代の絵巻《稚児之草紙》(1321年、京都醍醐寺三宝院 蔵、展示は複製)が合わせて展示され、少年期における逃れえない状況や制度への順応をめぐり、歴史を通じて歪み隠匿された力の体系を示唆しています。
皆様のお越しをお待ち致しております。
批判は知恵の役割をはたそうとするが、その法則を定める能力に欠けています。...しかし、私が注意したいのは、批判にはそれ自身が有用であろうとするぎこちなさが含まれているということです。こうした批判は、たんに特定の過ちをとりのぞくためというよりも、より一般的な要請によって動機づけられているように思うのです。それは、いわば〈徳〉と呼ぶにふさわしい何かなのです。——講演録「批判とは何か」(1978年)を着想源に、ミシェル・フーコーの語り声を呼び覚ます本展は、異なる視点から急進的な表明を行うアーティスト——ポーリン・ボードリ/レナーテ・ロレンツ、ハース・ハーケ、草間彌生、ミヌク・イム、ジョシュア・オコン、ジェイコルビ・サッターホワット、ヒト・シュタイエル、ミン・ウォン——の作品や参照資料を上映します。知と権力のパラダイムにおいて、現代アートはいかなる機能を持ちえるのか?フーコーの語りとともに、アート史における制度批判、狂気、クイア、ポストコロニアル、脱中心化の言説に触れる本企画は、今日の文化生産における批判戦略を考察し、これを見定め促進することを目指しています。
作品制作と批評の包括的なプログラムとして構成される本プログラムでは、アサクサの招聘により来日したアーティストの作品制作プロジェクトが合わせて紹介されます。環境問題に対する危機感さえもが、グローバルガバナンスの経済戦略のうちに管理されていることを指摘するジョシュア・オコン (1970年、メキシコシティ)は、東京湾に浮かぶ広大な埋立地の大自然を映し出すネーチャードキュメンタリーを制作。ドイツ民謡でクリスマスキャロルとしても耳馴染みのある《もみの木の歌》が、時代の変遷と共に《赤旗の歌》へ変わり、世界に伝播し、受容された過程を調査する ミヌク・イム (1968年、大田広域市)は、皇居周辺において、時代の不協和音と思想の「亡霊」を結びつけるパフォーマンスを実施します。また、大衆映画に埋め込まれたジェンダー、民族、文化的コードを撹拌するパフォーマティブな作品で知られるミン・ウォン (1971、シンガポール生まれ)は、新作制作に向け、日活ロマンポルノ(1971-1988)に関する調査のために来日し、9月22日に実施されるアーティストトークのゲストとして、イム氏とともに登壇します。
また、特設会場にて開催される本イベントと並行し、アサクサ(台東区西浅草1-6-16)では、ジェイコルビ・サッターホワイト(1986年、サウス・カロライナ州コロンビア)の個展『ジェイコルビ・サッターホワイト&男色:イロモノボンデージ』を開催中です。抑圧した意識を解き放つ過剰なまでのデジタルシュールレアリスム——精神分裂病の母親によって残された幾千のドローイングや奇怪なテキスト、謎めいた家庭用品や華美な製品の数々を投影し、浮遊した建築物やゲイクラブで戯れる人々や自らのパフォーマンスなど、現実と幻視のコラージュがユートピア空間を創造しています。また、サッターホワイトの作品への参照点として、中世僧院における僧侶と稚児の交わりを記した鎌倉時代の絵巻《稚児之草紙》(1321年、京都醍醐寺三宝院 蔵、展示は複製)が合わせて展示され、少年期における逃れえない状況や制度への順応をめぐり、歴史を通じて歪み隠匿された力の体系を示唆しています。
皆様のお越しをお待ち致しております。
[企画概要]
上映祭
アサクサエンターテイメンツ
『(それほどまでには)統治されないための芸術』
2018年9月22日[土]〜24[月・祝]
3日間連続開催 12:00〜19:00
会場:東京都台東区寿2-10-16 1階(特設会場)
協力:ポーリン・ボードリ/レナーテ・ロレンツ、ハンス・ハーケ、草間彌生、ミヌク・イム、ジョシュア・オコン、ジェイコルビ・サッターホワイト、ヒト・シュタイエル、ミン・ウォン
アーティストトーク
ゲスト:ミヌク・イム 、ミン・ウォン
2018年9月22日[土] 16:00 - 19:00
会場:東京都台東区寿2-10-16 1階(特設会場)
定員40名 予約はこちらから
展覧会
『ジェイコルビ・サッターホワイト x 男色:イロモノボンデージ』
2018年9月1日[土]〜24日[月・祝]
土・日・月・祝 12:00〜19:00
会場:東京都台東区西浅草1-6-16(アサクサ)
パフォーマンス
『ミヌク・イム:もみの木の歌』
2018年9月30日[日]
*ホームページ上でストリーム配信予定
http://ux.nu/NvYNq
展覧会
『ジョシュア・オコン個展』
2018年10月20日[土]〜11月18日[月]
土・日・月・祝 12:00〜19:00
会場:東京都台東区西浅草1-6-16 (アサクサ)
プログラム詳細はこちら:www.asakusa-o.com
企画:アサクサ
助成: 公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京、公益財団法人朝日新聞文化財団、FONCA
協力: ジェイミー・マリー・デイヴィス、宮津大輔、オオタファインアーツ、SPoN!
画像: ジェイコルビ・サッターホワイト 《アヴェニューB(男色)》 2018年
上映祭
アサクサエンターテイメンツ
『(それほどまでには)統治されないための芸術』
2018年9月22日[土]〜24[月・祝]
3日間連続開催 12:00〜19:00
会場:東京都台東区寿2-10-16 1階(特設会場)
協力:ポーリン・ボードリ/レナーテ・ロレンツ、ハンス・ハーケ、草間彌生、ミヌク・イム、ジョシュア・オコン、ジェイコルビ・サッターホワイト、ヒト・シュタイエル、ミン・ウォン
アーティストトーク
ゲスト:ミヌク・イム 、ミン・ウォン
2018年9月22日[土] 16:00 - 19:00
会場:東京都台東区寿2-10-16 1階(特設会場)
定員40名 予約はこちらから
展覧会
『ジェイコルビ・サッターホワイト x 男色:イロモノボンデージ』
2018年9月1日[土]〜24日[月・祝]
土・日・月・祝 12:00〜19:00
会場:東京都台東区西浅草1-6-16(アサクサ)
パフォーマンス
『ミヌク・イム:もみの木の歌』
2018年9月30日[日]
*ホームページ上でストリーム配信予定
http://ux.nu/NvYNq
展覧会
『ジョシュア・オコン個展』
2018年10月20日[土]〜11月18日[月]
土・日・月・祝 12:00〜19:00
会場:東京都台東区西浅草1-6-16 (アサクサ)
プログラム詳細はこちら:www.asakusa-o.com
企画:アサクサ
助成: 公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京、公益財団法人朝日新聞文化財団、FONCA
協力: ジェイミー・マリー・デイヴィス、宮津大輔、オオタファインアーツ、SPoN!
画像: ジェイコルビ・サッターホワイト 《アヴェニューB(男色)》 2018年
PEOPLE
Pauline Boudry / Renate Lorenz
Hans Haacke
Yayoi Kusama
Minouk Lim
Yoshua Okón
Jacolby Satterwhite
Hito Steyerl
Ming Wong
RELATED PROJECT
イロモノボンデージ
ジェイコルビ・サッターホワイト&男色
キュレーション:アサクサ
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、公益財団法人 朝日新聞文化財団
01 SEP - 24 SEP 2018